「大人になってからピアノを始めるのは難しですか?」とか、「子供にピアノを始めさせるのは早い方が良いですか?」と言う内容のご質問を頂くことがあります。
これは、“大人からピアノ始める長所・短所”と、“子供の頃から始める長所・短所”がある、と思われます。
大人は、骨格がしっかりと安定しており、集中力も体力も成長しています。
楽器の演奏に必要な「感情のコントロール」もでき、楽曲分析(アナリーゼ)等も人生経験がある為、子供より理解しやすいものです。
しかし、子供は感覚で物事を捕える為、理屈が先に立ってしまう大人より有利に演奏技術を身に付けてしまいます。
子供の頃に覚えた、水泳や自転車乗り、ペットの扱い方等も一度、感覚が分れば時間が長く経過しても、忘れられるものではありません。
“楽器と一つになる感覚”や“意思を通わせて表現すること”を、一度 覚えてしまえば、それは生涯忘れない感覚として身に付きます。
子供の頃に環境に恵まれ、さらに信頼できる大人との出会いがあれば最適ですが、楽器や音楽の習得は大人になってからでも十分にチャンスに恵まれているものと思います。
その為に、大人でも子供でも、感覚が得られるまでは、根気強く楽器と向き合うことが大切です。
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