本来ピアノは、木、フェルト(羊毛を圧縮したもの)、鉄など、"自然から採れてるもの"だけで製造されていました。
しかし、現在では実際にコストが掛かり過ぎるため材料が制限され、木材は集積材や合板(木のチップを固めたもの)や樹脂(プラスティック)を使用されるなど、材質の低下が進んでしまっています。
良いピアノが本物の材料のみを使用していることは、楽器の響きを考慮した場合、大変大きな違いだと思います。
また、ピアノの設計はそのピアノメーカーの歴史が深く関係していると思われます。
ピアノは約300年前に発明されて以来、多くの改良と特許が生まれ、約100年前には現在の型に完成しました。
それまでの歴史の中で、現在使用されているピアノの型を発案し多くの特許を取得したメーカーもあります。
日本国内で、ピアノが初めて製作されたのは約100年前、国内で安定して工場でピアノが製作されるようになったのは戦後のことで、近年60年くらいだそうです。
アジアの国で、安定したピアノを製造できるようになったのは、ここ最近の出来事で、ピアノ先進国からの技術提供が大きなベースとなっています。
本当に良いものを造るためには、"良い材料と良い設計"が必要です。
簡易で消耗が早く修繕が出来ない楽器は、大切な資源の無駄になるとさえ思います。
素材と設計が良く、木材の寿命と同じように永続的に使用できる楽器を所有できれば本当に素晴らしいことだと思います。
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